私は今アメリカにいます。
18:04のバスに乗ろうと15分ほど前に、予め地図を見て調べてあった道路の向こう側にあるバス停に横断歩道を渡って向かいました。
バス停に着いて、あと10分ほどあるので、少し考え事をしようとスマホのメモ帳とにらめっこ。
定時に高速道路の高架下の交差点をバスが曲がって来ました。
バスは交差点を曲がった後、なんと逆走していました。
えっなんで???
見てみると、自分が逆方面のバス停に座っていることに気づきました。
なんてことだ!次のバスになった!しまった!
らしくないことをしてしまったな、とどうしてこうなったのかをコーチングの観点から思考してみました。
アメリカは右側通行。
日本は左側通行。
日本の感覚で無意識で移動して、間違えたといえば、それまでなのですが、向かう方向が分かっていて、車もビュンビュン走っている中、何故逆方向に間違えてしまったのでしょうか?
おっちょこちょいだから?
今回は「信念(ブリーフ)」と「スコトーマ」というコーチング用語で解説していきましょう。
バス停に行く前に、まず私には地図を見ただけで「向かいのバス停にバスが来る」という信念(ブリーフ)ができ、絶対向こうのバス停が正しい!と確信していました。
そして実際にバス停に向かっている時、当然歩いている歩道脇の道路には車が走っています。
バス停で待っている時も、目の前に通り過ぎる車は逆方向に何度も走り去っていたことでしょう。
しかし、一度できた「このバス停にバスが来る」という私の信念は、それを否定する材料を全て気にならない存在にしていました。
走っている車は視界に入っていたけど、気に留めていない存在=スコトーマとなっていたのです。
人間には、過去の経験から「こうに違いない」という信念(ブリーフ)が出来上がります。
信念(ブリーフ)が出来上がると、他の可能性が見えなくなります。
「まさか自分がこんな間違いを起こすなんて考えてなかった」
は、まさに信念が他の可能性をスコトーマにして見えなくなっていた結果でした。
普段の生活の中で、「当たり前になっていること」に焦点を当てて、その役割などをじっくりと考えてみてください。スコトーマとなっているものに気付けるかもしれません。